こんにちは!
エイジングケア化粧品「ナールスコム」が発刊するナールスマガジンのバックナンバーです。
今回の記事は、「AGEs=終末糖化産物(Advanced Glycation End Products=AGEs)」
とその測定について。
AGEは、強い毒性を持っていて、お肌だけでなく体全体の老化を進める物質として、
最近注目を集めており、研究も進みつつある物質です。
また、糖化を促す物質です。
「糖化」とはコラーゲンなどのたんぱく質が糖と結合して変性することで、このプロセスで生まれる物質が、AGEsなのです。
今回は、この糖化の原因物質「AGE」について、詳しくご紹介します。
また、AGEsの測定についても深く堀り下げてみます。
<参考記事>
糖化が原因でお肌の老化が!エイジングケアの前に予防を
肌老化の原因「糖化」を予防する対策は5つのポイントで!
秋は糖化に注意!?お肌の老化を防ぐためのスキンケアと生活習慣
AGEsとは?
AGEsは、「たんぱく質と糖が加熱されてできた物質」の総称です。
つまり、1つの特定の物質ではありません。
現在、わかっているだけでも数十種類あると言われています。
表記されることもありますが、
AGEが体内で蓄積されるプロセスは、英語の論文などでは、「AGEs」と複数表記されるのが正しいようです。
体内でAGEsができるプロセス
1.糖分を過度に摂りすぎると、血液の外にブドウ糖があふれ出します。
それが、人間の体の細胞や組織を作っているコラーゲンなどのたんぱく質に結びつく。
2.そして、体温で温められて、「たんぱく質と糖が加熱されてできた物質=AGE」ができる。
糖化は、早い段階で糖の濃度が下がれば、元の正常なたんぱく質に戻ることができます。
しかし、糖の濃度が高いままであれば、戻れなくなってしまいます。
その結果、体内にAGEが蓄積されることになるのです。
つまり、日常生活で定常的に血糖値が高い状態が続くことで、糖化が進んでしまうわけです。
AGEsは食べ物や食べ方で体内に!
もう1つ、体外からAGEを取り込んでしまう場合があります。
それは、高温加熱で処理された食べ物によるAGEが、蓄積されるケースです。
食べ物を高温で加熱処理すると、調理する前と比べてAGEが、10~100倍に増えるというデータもあります。
具体的には、ポテトチップス、フライドポテト、パンケーキ、唐揚げ、ベーコンなど焼く、炒める、揚げるといった食べ物です。
分かりやすい例だとホットケーキです。ホットケーキは過熱すると表面がこんがりきつね色になりますよね。
そこが糖化した部分で、AGEsが発生しているのです。
それらを食べると、体内にもAGEsが溜まるのです。
もちろん、食べ物は消化され、分解されるので、体内に残るのは数%から10%程度です。
とは言っても、ずっとAGEsを多く含む食べ物を食べ続けることは、それに従ってAGEsの蓄積が増えていって、老化を加速させることになってしまいます。
このように、糖化の「犯人」AGEはs、体の内からも外からも、老化を進める原因を作り出しているのです。
<参考記事>
糖化は腸活で防げる?AGEsが少ない食べ物で予防を
AGEsが増えるとどんな悪影響があるの?
AGEsが増えると体や肌にさまざまな悪影響を及ぼします。
それらについて整理します。
糖尿病などの生活習慣病のリスクがアップ
AGEsは内臓脂肪を悪玉化させ、血糖値を上昇させます。また、血糖値が上昇すれば、AGEsが増えるという悪循環に陥ります。
その結果、糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病のリスクが高くなってしまいます。
さらに、生活習慣病の進展はQOLを損ない健康寿命にも悪影響を及ぼします。
認知症のリスクアップ
AGEsによって、脳内のタンパク質が糖化すると、一部が編成して「βアミロイド」になってしまいます。βアミロイドの増加は、神経細胞の破壊を促しアルツハイマー型の認知症の原因となります。
心筋梗塞や脳卒中のリスクがアップ
AGEsによって、血管の中のタンパク質が衰えます。これは、
コラーゲンは血管の内側の内皮細胞と外側の平滑筋細胞の間にあるコラーゲンが糖化してしまうためです。
コラーゲンが糖化すると血管の老化で動脈硬化を引き起こします。それが進行すると、血栓ができて、脳梗塞や心筋梗塞などのリスクになってしまいます。
肌老化が進みたるみやしわに
肌の真皮の70%がコラーゲンです。
糖化が進むと肌が褐色になったり、シワやたるみの原因になります。
また、糖化は酸化も進めるので、シミやくすみの原因になります。
<参考記事>
お肌の老化 原因とエイジングケア
黄ぐすみの原因は、糖化とカルボニル化!改善の対策は?
お肌の酸化は老化の大敵!防ぐための対策とエイジングケア
骨粗しょう症や関節痛のリスクアップ
骨の体積の50%はコラーゲンです。骨を支えるカルシウムが「鉄筋」なら、コラーゲンは、それを埋める「コンクリート」の役割を担っています。
そのため、骨のコラーゲンがAGEsによって糖化すると骨の強度が下がります。その結果、骨粗しょう症のリスクが高くなります。
また、AGEsが軟骨で増えれば、関節痛などの原因になり得ます。
関節の「軟骨」にもコラーゲンが多く含まれています。
AGEsによってコラーゲンが変性すると軟骨の柔軟性が失われ、衝撃を和らげる機能が弱まってしまい、痛みが発生してしまうのです。
さらに、AGEsによって破壊された骨はカルシウムとして血の中に溶け出し、血管の中で石灰化してしまいます。
その結果、動脈硬化のリスクにもなってしまいます。
<参考記事>
コラーゲンは骨の50%を占める成分。骨粗鬆症の予防のために大切!
これら以外でもAGEsによる糖化は老化やそれによる病気の原因となりえます。
そのため、AGESがどれくらいあるかを図り、今の自分自身の糖化度を測定することは将来のアンチエイジングや健康維持、美肌をキープする上で大切です。
AGEsの測定法は?
AGEs値を測定するには、血液検査などにより直接測る方法と、測定器で間接的に調べる2つの方法があります。
血液検査によるAGEs測定
AGEsは、CML(Carboxy Methyl Lysine)やCMA(Carboxy Methyl Arginine)をはじめ100種類以上あることがわかっていて、そのいくつかは直接測定する方法があります。
血液検査で直接AGEsを測定するメリットは、調べたい種類のAGEs量を直接測定できるので、測定値の精度が高い点です。
また、特定のAGEsと病気や症状との関連や因果関係を突き止めやすいことです。
一方、血液検査は採血のために痛みがある点がデメリットです。
また、測定に専用設備や技術が必要で、医療機関などでも手軽に院内で測定できないため、検査センターや専門の検査機関に依頼しないといけません。
つまり、血液検査は手軽さに欠ける点がデメリットです。
測定器によるAGEs測定
測定器によるAGEs測定は、間接的に光の強弱で皮膚に蓄積されたAGE量を計測するしくみです。
AGEsの一部は蛍光性があり、そこで、光を当てて皮下蛍光を測定することで、AGEsの蓄積レベルを推定できるのです。
測定器によるAGEs測定のメリットは、痛みがなく手軽であることです。
3分以内で測定することができるため、待ち時間もありません。
また、料金が安い点もメリットです。
一方、デメリットはデータの精度や信頼性に欠ける点です。
光を当てて皮下蛍光を測定しているので、肌の色調や測定部位などの様々な影響でデータが変動しやすいことです。
血漿中のAGEs量と蛍光値は相関するので、測定法そのものに問題はありませんが、データの変動がAGEsの量以外の影響を受けてしまうリスクがあるのです。
どちらの測定法がおすすめ?
AGEsの2つの測定法には、それぞれメリットとデメリットがあります。
そのため、優劣をつけるのは難しい問題で、目的に応じて使い分けることがおすすめです。
例えば、大きな病気との関係を調べることが目的なら、血液検査がおすすめです。
一方、健康な方や未病の状態の方が、定期的に糖化の進み具合をチェックしたいなら、測定器によるAGEs測定が便利です。
今後、測定法の開発が進み、手軽で精度や信頼性がより高い技術が確立されることを期待します。
AGEsの検査はどこで受けられる?
AGEs検査は内科、泌尿器科、糖尿病内科、美容内科など、診療科を問わずさまざまな医療機関で実施されています。
現時点では健康保険の対象外となるので自費診療です。
料金の相場は、3,000円~10,000円程度です。
ただし、一般的な健康診断とは異なり、取り扱いのある医療機関は多いとは言えません。
ほかでも、薬局や保険会社など健康や病気と関わりのある企業のイベントなどでもAGEsを測定できる機会があります。
例えば、当社が賛助会員となっているNPO法人「健康ラボステーション」では、一般の方で550円(税込み)、会員になると330円(税込み)でAGEsの測定が可能です。
実際、私(富本充昭)は測定をしていただきました。
<参考記事>
「1万人の健康計測プロジェクト」参加でアンチエイジングを!
NPO法人「健康ラボステーション」
まとめ
AGEsとは何か、またその生成プロセスや体や肌への影響について紹介しました。また、AGEsの測定方法も解説しました。
AGEsは増えていくほど老化や病気のリスクがアップします。
健康不安がある方や生活習慣が乱れがちな方、老化を抑えたい方は、現在地点を知る多ためにAGEsを測定してみてはいかがでしょうか。
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ありがとうございます。
ナールスゲン配合エイジングケア化粧品の通販サイト「ナールスコム」を宜しくお願い申し上げます。
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